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『タクシー』から見える香港の抱える問題点について


香港でも導入が決まった、トヨタのプリウスタクシー。
環境を考えて、香港のタクシーは規制の厳しい日本車を全車で使用しています。

月曜担当のヒロです。
非常に安くて便利な香港のタクシーの話題を今日は書きたいと思います。

 

日本のタクシーに比べると、初乗りは現在HK$20(約260円)と安く感じる香港。利用される方も多いと思いますが、11月5日にホテル予約のWEBで有名なHotels.comが世界中2700名を対象にした世界タクシーランキングを発表しました。毎年常連の香港がどこにいるかと思ってみたら…なんとTop10圏外の15位へ。

 

この調査ですが、道の把握度、価格、利便性、安全性、やすさの7項目が調査対象だそうです。ちなみに1位はロンドン、2位はニューヨーク、そして3位は東京、4位ベルリンと続きます。東京の高評価、これはおもてなし効果でしょうか。タクシーの中は清潔で安全性という面ではかなり上位に入ることが予想されますよね。香港、おととしは3位、昨年は8位だったそうなのですが…。

 

ランキング低下の原因は色々言われているようですが、社会的な変化も背景にはあるようです。少し状況を解説しますが、香港が直面している問題点がわかると思います。

 

レンタル代金などの上昇…香港のタクシーはタクシーの権利を持つオーナーが車をドライバーにレンタルしたり、車は1台ですが、時間を分けて2人に車を貸すなど権利を持つオーナーがいます。中には何台も権利を有する人もいるなど、ドライバーは下請け的存在。レンタル料金が毎年上昇しているそうです。

 

副業ドライバー増加…日本では少ないですが、正社員でもアルバイトをする人が多い香港。会社では副業をしてはいけないというルールをあまり作らないような傾向だそうで、道に詳しくないドライバーが増えたそうです。そういえば、最近狭い香港、やたらGPSを使うドライバーさん増えたような気がします。

 

安全性…これにはかなり問題ありのような気がします。かなり速度も出ますので、初めて乗る日本人の方はかなり怖がられる方が多いと思います。シートベルトは法律でも必須ですが、必ず装着されることをおススメします。

 

英語能力低下…香港の英語能力の低下が叫ばれていますが、テストの結果にもかなりはっきりとでてきています。The World Leader in International Educationの調査によると、香港の英語レベルは世界22位。実は日本は26位で、英語が通じる中位レベルとしての認識です。大学の授業は英語で行っているのに、何で?と私は首をかしげましたが、これは子供たちの語学学習環境によるものが多いと思います。学習する範囲は受験に必須なもの、もしくは必要なもの、という非常に幅の狭い選択から弊害が出ているように思います。また、勉強だけできればよいとのことで、アルバイトなども親はさせないようで、アルバイトをしているという大学生に正直会ったことはありません。日常、英語などにあまり触れる機会もなくなっているのではと思います。

 

などなど、相対的な質の低下はかなりはっきり出てきているのだと思います。普段からサービス業でも笑顔がないのは当たり前の香港。ドライバーさんが少しでも笑顔がでると歯止めがかかるような気がするのですが…。

 

現地英字新聞『HK HUSTLE』なぜ香港のタクシーが最低なのかもご紹介します。かなり評判悪く書かれてしまっています。そうでないドライバーさんも多いですが…。

 

タクシーだけではなく、国際都市である香港のサービス業、お客様無視の現場を度々目撃します。私は個人的にこの現場に度々出くわし(+毎年のタクシー値上げ)、最近タクシーの利用はあまりせず、MTR(港鐡)かバスです。日本からのサービス業の進出にはかなり前向きなのは、おそらくこの”おもてなし”などのサービスマインドの欠如を認識しだしたからでしょうか。

 

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2013年11月25日