1. HOME
  2. ブログ
  3. マーケット・経済ニュース
  4. HSBCによる恒生銀行私有化構想とは?歴史と背景から読み解く香港金融市場の転換点
Official Blog

オフィシャルブログ

マーケット・経済ニュース

HSBCによる恒生銀行私有化構想とは?歴史と背景から読み解く香港金融市場の転換点

香港を代表する銀行・恒生銀行とHSBCの関係

香港を代表する銀行の一つである恒生銀行(ハンセン銀行)は、長年にわたりHSBCグループの重要なパートナーとして位置づけられてきました。現在、HSBCは恒生銀行の過半数の株式を保有しており、両社は極めて強い資本関係にあります。
この恒生銀行を株式公開会社から非公開(私有化)にする計画が正式に動き出しました。
私有化とは、上場企業を株式市場から上場廃止し、特定の株主が完全に経営を担う形へ移行することを指します。短期的な株価変動に左右されにくくなり、中長期的な視点での経営判断が可能になる点が特徴です。

恒生銀行の創業と成長の歴史

恒生銀行は1933年に香港で創立され、創業当初は「恒生銀號」と呼ばれる小規模な金融業者でした。銀號とは、現在の銀行制度が整う以前に、預金や融資、両替などを行っていた伝統的な金融業者のことです。
戦後、恒生銀行は会社組織へと発展し資本を拡大すると、1950年代には香港を代表する中国資本系銀行として確固たる地位を築きました。

1965年の金融危機とHSBCによる支援

1965年、香港では金融不安を背景に銀行業界全体で混乱が生じ、一時的な取り付け騒ぎが発生しました。恒生銀行も巨額の預金流出により倒産寸前まで追い込まれましたが、ここでHSBCが出資および買収を行い経営基盤を支援したことで、事態は鎮静化しました。
この出来事をきっかけに、恒生銀行はHSBCグループの一員として再スタートを切りました。なお、この歴史的経緯は香港の銀行業界史において広く知られています。

HSBC香港やその他香港の銀行に関することでお困りのことがあれば、

下のお問い合わせボタンから、またはメールでお問い合わせください。

info@polestar-hk.com

お問い合わせはこちら

私有化構想の目的と背景

今回の私有化構想の主な目的は、収益力と経営効率を高め、香港市場における中長期的な成長投資を強化することとされています。上場企業である以上、短期的な業績や株価を意識した経営判断が求められますが、私有化によって中長期戦略に集中しやすくなると考えられています。具体的には、HSBCは恒生銀行の残りの株式を取得するため、1株あたり155香港ドルという価格を提示し、過去の株価水準に対して約33%のプレミアムを付けた提案を行っています。

今後の見通しと市場の見方

恒生銀行の株主は2026年1月8日にHSBCの私有化提案を承認しました。今後、香港高等法院の認可などの手続きを経て、計画が順調に進めば、2026年1月26日に私有化が正式に発効し、翌27日に恒生銀行の株式は香港証券取引所から上場廃止となる見込みです。
私有化により、HSBCグループは、収益の取り込み強化やシナジー創出、コスト削減効果を期待しています。一方で、市場アナリストの間では、HSBCの資本効率や財務指標への影響、私有化後の資金調達や株主還元策の柔軟性について慎重な見方も示されています。

長年の関係をさらに深める象徴的な動き

恒生銀行とHSBCの関係は、1960年代の金融危機をきっかけに、半世紀以上にわたって続いてきました。今回の私有化構想は、その長い協力関係をさらに深化させる動きといえるでしょう。
香港の金融市場にとっても、象徴的な出来事となる可能性があり、今後の動向が注目されます。

この記事は役に立ちましたか?

HSBC香港やその他香港の銀行に関することでお困りのことがあれば、

下のお問い合わせボタンから、またはメールでお問い合わせください。

info@polestar-hk.com

お問い合わせはこちら