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人民元と香港の関係


皆さんこんにちは、月曜日のブログ担当のヒロです。

 

2020年のオリンピック、東京開催、やりましたね!海外に住む日本人にとって、東京オリンピック決定の一方は、とてもうれしいニュースでした。

 

日本の株価も上がっているようで、景気も上向くのではないかと言われていますね。

2020年、東京オリンピック開催、想像するとわくわくしますが、果たしてその頃、香港はどうなっているのか、また、中国の経済状態はどうなっているのか?中国の影響力の拡大で通貨”元”の影響力もより大きく…なんて思っていたら、少し気になるニュースが入ってきました。(香港ポスト9月9日)

 

9月6日付香港各紙によると、上海に設置される自由貿易試験区では、中国本土で初めて人民元の自由兌換が認められる可能性があり、専門家らの間では香港の人民元オフショア市場にとって脅威になるとみられている。AFPが伝えた上海自由貿易試験区の計画草案の内容では「リスク制御が可能な前提の下、自由貿易区では人民元の資本取引で自由兌換を先行実施する」ことが盛り込まれているという。ANZの楊宇霆・高級エコノミストは「これは香港のような人民元オフショア市場をつくるのと同じこととなり、香港の人民元業務の一部が上海に還流する可能性がある」と指摘。上海自由貿易区の試行が成功すれば、人民元オフショア市場に限らず金融全体で香港にとって脅威になるとみている。このため香港は今のうちに人民元商品の多角化を図ることや、深セン・前海との協力を強化するなどで上海との競争に対応することが提唱されている、とのことです。

 

人民元の重要性はより増してきているようで、こちらの情報も同時に掲載がありました。

 

国際決済銀行(BIS)が9月5日に発表した統計で、香港の為替市場では人民元と米ドルの取引が最も多いことが分かった。

 

6日付『香港経済日報』によると、BISは3年ごとに世界の為替・デリバティブ市場の取引高の調査結果を発表している。香港の為替と金利関連デリバティブの1日当たり平均取引高は2010年の2,560億米ドルから18.2.%増の3,025億米ドルに増えた。世界の為替・デリバティブ市場取引高で6位となる。為替の1日当たり平均取引高は15.6%増の2,746億米ドルで、世界5位。人民元の国際化に伴い人民元/米ドルの平均取引高は4.6倍の486億米ドルに急増。全体に占める割合は4.5%から17.7%に拡大し、香港ドル/米ドルの17.2%を上回って取引高が最も多い通貨ペアとなった。香港ドル/米ドルの平均取引高は2010年の698億米ドルから473億米ドルに減少した、とのことです。

 

人民元の重要性が増すとともに、実際の取引量も増えているとのこと。香港のコンビニなどでも人民元使用できます!という看板とレートがレジ前に置いてあるなど人民元も確実に香港内でも使用できるところも増えてきています。このまま人民元は、強い通貨となるのでしょうか…。

 

そして、香港の特筆すべき点である、オフショア人民元市場、上海にその地位を脅かされ、ただの中国の一地方都市になってしまうのか、今後も注視していきたいと思います。

2013年9月9日