今月の気になる香港経済ニュース【12月】
香港クリスマス状況
メリークリスマス&ハッピーニューイヤーということで、香港では、クリスマスが終わっても、飾りはしばらくそのままです。現在の様子をお伝えいたします。
香港が今年も駐在員生活費が最も高い都市に
ECA Internationalが12月15日に発表した「生活費用調査」によると、香港が2年連続生活費用が最も高い都市という結果となりました。121の国や地域の208の都市の駐在員の生活コストを調査したもので、2位はジュネーブ、3位は東京で、トップ20のうち、半分はアジアの都市でした。円安の影響で日本は、東京が2位から3位に、前回10位の横浜は16位にランクダウンしました。ECAのリジョーナルディレクターによると、今年の香港の物価は2.7%上昇しており、コロナと近年の政治的活動よる経済的影響から回復が見られるとのことです。
調査による香港の価格は、以下になります。
コーヒー: USD5.10(約586円)
チョコレート100g:USD3.67(約422円)
オリーブオイル1ℓ:USD15.09(約1,735円)
ガソリン1ℓ:USD2.71(約312円)
牛乳1ℓ:USD4.37(約502円)
生活費ランキングトップ10
普段の生活で香港の物価が高いなと感じるのは、数年前からローカルスーパーで日本の卵を多数売っているのですが、1パック(10個入り)は、約30~35ドル(約442~516円)で、売り出しの時は、2パックで約48ドル(約708円)。そして加熱用です(生食不可)。
香港土産として人気の出前一丁は、20年前は2ドル台(約32円)でしたが、現在は4ドル台(約65円)。20年前と比べて、物価は2倍になったように感じています。
香港ジョッキークラブが高齢者にスマートフォン2万台を無料配布
先月、スマートフォンを持っていない高齢者が、感染者追跡アプリ「安心出行」が無いと利用できない施設に入れなくて困っているとお伝えしましたが、香港ジョッキークラブがその慈善信託基金より2700万ドル(約4億円)を出し、12の社会福祉機構と4社の電話キャリアと連携して、2万台の「安心出行」アプリを入れたスマートフォンを高齢者に無料で配布すると発表しました。65歳以上、老人ホームに住んでおらず、社会保障援助を受給中、スマートフォンを所持していない人が対象で、12の社会福祉機構が管轄している74の高齢者センターで申請が可能です。費用は無料で、1年間基本料金無料のSIMカードもついています。また、センターでは使い方も無料で教えてくれます。
香港コロナ状況
香港での新規感染者は海外からの入境者またはその関係者のみで、香港内での新規感染者は連続80日以上ゼロとなっています。入境者のオミクロン変異株の感染者数が増えているため、政府は渡航規制を強化しており、日本を含め多くの国からの香港への入境は、21日間の強制検疫が必要となっています。
香港内は、新規感染者がいないため、街は人出が多く、賑わっています。実際には感染している入境者や関係者が街に出ていることがあるのですが、住居や訪問先は強制検査対象となり、検査が行われていますが、新たな感染者は出ていません。
香港と広東省とマカオ間の隔離無しの移動に向け「香港健康碼(香港健康コード)」が12月10日より申請が開始となりました。既に60万人以上が申請したようです。
2月の旧正月と北京オリンピックによる人の動きが、どう影響が出るのか不安が残りますが、隔離無しで移動できるようになるのは良いことですね。
2021年12月29日